キッチン収納考

無駄なくスッキリとした収納は、見ていて気持ちのいいものです。

先日お邪魔したお客様のお宅で、キッチン収納について深く考えさせられる出来事がありました。

キッチンを始めとした水回り設備は、
一度購入したら長く使用する、言わば耐久消費財です。

それにもかかわらず、お客様がその使い勝手の良し悪しに気づくのは、いつも「使い始めてから」がほとんどです。

時として、いたたまれない気持ちになります。

「残念なお客様を一人でも減らしたい!」との思いから、自分がたまたま持ち合わせている知識や経験をもとに毎回記事を書いています。

一人でも多くの方にご興味をお持ちいただき、共有いただくことで、「残念なお客様」を一人でも減すことにつながっていけたら幸いです。

 

今回は「キッチン収納考」ということで、システムキッチン収納とその落とし穴について、お客様エピソードを交えながらご紹介したいと思います。

 

ホットプレートどこにしまうか?
しまえるか?

焼き肉やお好み焼き用の平らなプレートのほかに、ステーキ用の波形プレート、たこ焼き用のプレートがセットされていて調理メニューや用途によって使い分けができます。今回のお客様は、ホットプレートをどこにしまうかについて、理想と現実とのギャップで悩んでいらっしゃいました。

スペースにゆとりがあるお宅では、納戸やパントリーを設けることも可能なので、問題はすぐに解決することでしょう。
でも、スペースに限りのあるお宅では、おのずと収納できる場所の選択肢や収納量に制約が出てしまいます。

お客様は、後者のタイプでした。

だからこそ、それなりにこだわりのあるモノをどこにしまうか・しまえるか がとても重要であり、たとえ大まかでもいいので、システムキッチン購入前に予めイメージしておいていただくことが実は大事だったのです。

 

収納場所を、あえて選ぶ

[保有率 約80%]

ホットプレートは、昔から存在するポピュラーな調理器具の一つです。

ヒーターの上にプレートを乗せるというシンプルな構造でありながら、家族でテーブルを囲んで焼き肉やお好み焼きをする際に、非常にお手軽で、しかも大変便利に使えます。

ある意味、一家団らんを象徴する調理家電の一つです。

ちなみに、このホットプレート、一般家庭における保有率は何パーセントくらいだと思いますか?

 

答えは、、、すでに書いてありましたね。

一家に一台とまではいきませんが、ある調査機関の調べによると、なんと約80%のご家庭で ホットプレートを所有していることが分かっています。
80%という数字は、トースターの保有率にほぼ匹敵するものですので、かなりの割合ということが伝わってきます。

ホットプレートは、一度購入したらそう簡単に壊れるものではありません。
だからこそ、長期間にわたって持ち続けることができます。
長持ちするゆえに、高い保有率という結果につながっているのですね。

 

[製品の特徴から収納スペースを考える]

家電量販店に足を運んでみると、売り場にはズラリと並んだホットプレート。
たくさんの種類があることが分かります。

最近は、色や形といったデザイン性に優れたタイプや、食材がカリッと焼けるなどの機能性に優れたタイプが話題になっています。

それでも主流は、数種類のプレートにフタがセットされた、従来型のシンプルなタイプです。

シンプルなタイプとは言え、ホットプレートのサイズは、どれもそれなりの大きさです。
そして、重量も、そこそこあります。(6~8kgくらい)

使い終わって片付ける際には、本体の上にプレートを乗せて、その上からフタをかぶせられるのが理想ですよね。

となると、出し入れのしやすい、まとまった収納スペースが必要ということになりますね。

 

[整理収納の視点からホットプレートの収納場所を考える]

パナソニックリビングショウルーム東京

整理収納の考え方を当てはめて、ホットプレートの収納場所をキッチン内に探してみましょう。

 

ホットプレートは、使用頻度的にはそれほど多くはありませんが、比較的サイズが大きく、調理器具の中では重さのあるキッチン家電です。

まず、用途から分類すると、コンロの下か調理スペースの下ということになります。
そして、使用頻度と重から考えると、最下段の引き出しというのが自然です。

 

ちょうど、上の写真のような収納イメージですね。

この写真は、水回り設備メーカーショールームの事例ですが、この展示をご覧になられたお客様の中には、ホットプレートの収納場所 =(イコール) 一番下の引き出し、と頭の中に自然にインプットされてしまう方もいらっしゃるのではないかと思います。

 

理想と現実とのギャップ
その落とし穴

今どきのシステムキッチンの収納(吊戸棚は除きます)は、どの水回り設備メーカーも引き出しタイプが主流です。

ここでご注意いただきたいのは、メーカーによって引き出しのモジュール(寸法単位)が異なるということです。

カウンター高さは同じ850mmの場合でも、引き出しの幅や引き出し深さの設定の仕方は、水回り設備メーカーによって異なります。

ほんの数十ミリの違いですが、モノを収めたときの印象に大きな差がでてしまいます。

 

ちなみに、主な水回り設備メーカーから発売されているシステムキッチンの引き出しの深さ(カウンター高さ850mmの場合)をまとめると、下の表のようになります。

主なシステムキッチンメーカーの引き出し有効深さをまとめると表のような結果になります。メーカーによって幅がありますね。

メーカーによっては、30mm以上の寸法の差があることをご確認いただけたのではないかと思います。
「落とし穴」は、メーカーモジュールに基づいて設定された引き出し寸法(深さ)の違い に隠れているのです。

 

ホットプレートを一番下の引き出しに収納した際、どのメーカーのシステムキッチンを選んでいるかよって、キレイに収まったり、無駄にスペースが余ったり。
そこにカウンターの高さが微妙に影響したり。

寸法が複雑に絡み合いながら、最終的な収納の姿に違いが現れてしまうのです。

もちろん、お客様が収納しようとしている調理器具(この場合はホットプレート)の大きさも、当然のことながら関係してきます。

結果として、メーカーAのキッチンでは、お客様が持っているホットプレートが一番下の引き出しに無駄なくキレイに収まるはずだったのに、メーカーBのキッチンを購入したら、イメージ通りに収まらなかったという事態も起こりうる、というお話です。

これが、理想と現実とのギャップ、落とし穴です。

お客様としては、ホットプレートをコンロ下の引き出しにキレイにしまいたかっただけなのに。 でも、引き出しの深さが深すぎて、ホットプレートを収納するとスペースが余ってあまりにももったいない。

お鍋やフライパンなら、いくつか重ねることができるのに-。

ホットプレートの下に置けるものはなく、そうかと言って、フタのツマミが邪魔をして、何かを上に重ねられるでもなく-。
収納場所は限られているし、それなりにスペースが必要な調理器具だけに、どうしよう・・・というお話になるのです。

 

まとめ

高さがあるホットプレートには、深さのある引き出しが適しています。

収納に関する情報は、雑誌やテレビ、インターネットなど、日々様々な媒体で取り上げられています。

それだけに、収納は私たちにとっての身近なテーマの一つであり、今日ではたくさんの方々が収納に関心を持っています。

ただ、世の中にある情報の多くは、どちらかと言うと「収納術」という対処療法的なもののように感じます。

 

収納いかんによって、せっかくの新しいキッチンに対する印象や、使い勝手の良し悪しに影響が出てしまうケースもあることから、ご参考にしていただけたらと思い、「キッチン収納考」としてお客様エピソードを交えながらお伝えさせていただきました。

今回ご紹介した内容が、お客様へのご提案の際など、何かの機会にほんの少しでもお役立ていただけたら幸いです。

最後までお読みくださりありがとうございました。

(写真;LIXILショールーム東京/パナソニック リビング ショウルーム 東京/クリナップ・キッチンタウン・東京)

 

投稿者: Living Link

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